国土交通省は1月9日、能登半島地震により被害を受けた能登半島での緊急復旧(道路啓開)の状況を報告する特設サイトを開設した。PDF資料やX(旧ツイッター)に投稿した動画により、復旧作業の進捗状況を随時公表する。
1月10日12時時点の情報によると、震災直後に国道249号で大規模な崩落を多数確認したため、1月4日から日本建設業連合会(日建連)の協力により緊急復旧作業を開始。さらに沿岸部に被災箇所が多数確認されたため、自衛隊と連携して「くしの歯状作戦」を実施した。「くしの歯状作戦」は、より早く道路を啓開するために、起点となる内陸部の道路から沿岸部に向けて複数の道を通すもので、現在6方向の通路が確保できた。これにより能登半島内の主要幹線道路の約8割で、緊急復旧作業が完了した。
他に、石川県建設業協会の協力により1月5日、孤立していた七尾市中島町河内地区の町道の道路啓開作業を実施。同日中に孤立状況が解消している。また本日10日の作業として、国道249号・輪島市門前町浦上付近の道路上の倒木、崩落土砂除去を実施したと報告している。引き続き、輪島市街地方面に向けて啓開作業を行う。
緊急復旧(道路啓開)は緊急車両の通行のため、がれき処理を早急に行うことで救援ルートを確保するもの。応急復旧や本格的な復旧作業の前段階として実施される。作業は道路管理者との間で災害協定を締結した建設業団体に属する地元の建設事業者が主体となって実施。国交省(地方整備局)や自衛隊との連携のもと行われる。
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