サイエンスホーム札幌北店を運営する建彩家(ケンサイホーム)は、札幌市を中心に在来工法の注文住宅を供給してきた。近年は競合が激しく、受注が伸び悩んでいたという。打開策を検討するうちに、印象の強いアピールポイントを持つVC(ボランタリーチェーン)ということで着目したのが、サイエンスホームだった。伝統的な真壁づくりという、札幌エリアでは他に類を見ないスタイルを武器に、着実に受注を獲得。その後、住宅需要の高まった倶知安、旭川にも出店し、実績を積み重ねている。独自の展開力を発揮している同店の経営戦略について、専務取締役の最上洋康さんに話を聞いた。
競合相手に負けないセールスポイント
北海道では、2018年の北海道胆振東部地震をはじめ大きな地震に見舞われてきたこともあり、ここ15年ほど構造系のフランチャイズに加盟し、「耐震住宅」を売りにしてきた。しかし、近年では耐震等級3を掲げる住宅会社も増え、強みにはならなくなってきていたという。新たなセールスポイントを模索する同社が着目したのが、サイエンスホームだった。
無垢のひのき材をふんだんに使った日本伝統の真壁工法の空間は、本物の木の温もりや癒しを肌で感じることができる。また気密断熱性能に優れた「外張り断熱」を採用しているので、寒さの厳しい北海道でも快適な温熱環境が実現できる。
「伝統的な真壁づくりでありながら、旧来の純和風とも違い、すっきりとモダンな要素もある。札幌エリアでは見たことがないスタイル。これならお客様にも支持していただける」。最上さんはこのように確信。2018年に加盟すると、さっそく翌年にはモデルハウスを建設した。
幅広い世代に訴求する魅力
最上さんの読みは的中し、加盟の初年度から10棟を受注することに。「ここまで受けるとは思いませんでした」と最上さん。「癒される」「安心する」「木っていいね」といった建て主の声の中には、「自然素材に囲まれた、こんな家に住みたかった。もっと高いと思っていた」という感想も。
同社では、当初、2000万円前後(寒冷地仕様価格)の提案が多かったが、近年はウッドショックと各種の資材費の高騰などにより、「床面積を30坪程度に調整することで、総額2500万円くらいに抑えています」(最上さん)とのこと。
それまでは30代前後の子育て世代の顧客が中心となっていたが、近年は真壁づくりの本格志向に惹かれて、シニア世代も増えてきているという。真壁づくりの住まいには、幅広い年代の顧客に訴求する、本物だけが持つ魅力があるということだろう。
全国の成功ノウハウを共有できる
札幌北店の勢いにのって、2019年には倶知安、2022年には旭川にもモデルハウスを建築。いずれもインバウンドによる海外からの顧客や道外からの移住者によって、住宅需要が急激に高まっているエリアだ。「当社では、エリアにこだわらず、お客様のいらっしゃるところにはどこでもうかがうようにしています」(最上さん)。
モデルハウスは1~2年使用したら売却し、またすぐ次のモデルハウスを建てる。最新の住宅設備や流行のデザインを取り入れて、顧客の関心を引き付けるのが狙いだ。
昨年は3つの拠点を合わせて22棟の受注を挙げることができた。目標は1拠点10棟、合わせて30棟をコンスタントに受注することだ。
加盟店に対してサイエンスホーム本部では手厚くバックアップを行う。サイエンスホームの良さを最大限に感じられる写真を使ったチラシ制作支援のほか、「真壁づくりの家」を受注するための営業研修を初級編/中級編と、定期的に実施、ノウハウを伝授してくれる。
「北海道はどうしても東京、大阪から遠いので、情報も遅れて孤立しがちです。でもサイエンスホームに加盟してからは、年に二回ずつの地域会と定期総会がそれぞれあって、他の店舗とも交流できるようになりました。また、本部の担当者も折に触れてこちらに足を運んでくれる。加盟店の成功事例やノウハウを共有できるのはありがたいですね」(最上さん)。
地元にないデザインスタイルと、全国の加盟店からフィードバックされる成功ノウハウ。サイエンスホームならではの強みを手に入れた同社が、掲げる目標をクリアする日はそう遠くはなさそうだ。
▼問い合わせはこちらから▼
サイエンスホーム営業本部 TEL:053-581-8818
他に無いモデルハウス支援策「SSSシステム」
サイエンスホーム札幌北店の戦略で需要なポイントになっているのがモデルハウス。3つの拠点において、モデルハウスの出店から売却のサイクルを早く回すことで、新鮮な刺激を地域の潜在顧客に向けて絶えず発信するようにしている。「ただ、その分、初期投資の負担は大きくなります」と最上さん。コロナ禍やウッドショックのような受注が停滞する時期があると運転資金の調達も厳しくなる。
そんな負担を軽減するのが、サイエンスホーム本部が運用する「SSSシステム」だ。本部が土地と建物を購入し、加盟店は賃貸費用を支払うだけで建物をモデルハウスとして利用することできる。運用後の売却益は加盟店の利益になる。「いまのモデルハウスを売却したら、絶対にSSSシステムを利用します」と最上さんは意気込む。加盟ビルダーの弱いところをカバーするシステムだ。
詳しい情報はこちら►►►サイエンスホーム加盟店募集のご案内
(sponsored by サイエンスホーム)
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。