電気通信事業者各社は能登半島地震で被災した地域を対象に、料金の一時的な引き下げ(減免)、通信容量の増量、請求書支払期限の延長、付属品の無償提供などの支援策を実施している。新建ハウジングDIGITALは各社の動向をまとめた。
◆NTTドコモ
NTTドコモは、被災したユーザーの料金支払い期限の延長やデータ量上限に達した場合に速度制限がかからなくなる「災害時データ無制限モード」を実施。災害により携帯電話などが破損・故障したユーザーなどを対象に、付属品の無償提供や購入時の特別割引、故障修理代金の無料化・減額、代替機賠償金・代替機貸出料の無料化などを行う。
■令和6年能登半島地震による災害に伴う支援措置について(NTTドコモ)
https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/detail/20240102_00_m.html
◆KDDI
KDDIは、避難所に公衆無線LAN・充電設備を設置。同社のユーザーを対象に、無料充電サービスの提供、携帯電話の貸し出しなどを行うほか、データ通信料金の減額やデータ復旧サービスなどの支援措置を行う。
■令和6年能登半島地震に伴う支援について(KDDI)
https://disaster.kddi.com/disaster/2024/354/
◆ソフトバンク
ソフトバンクモバイルは、すべての被災者を対象に「ソフトバンクWi-Fiスポット」の無料開放、充電サービスの提供を実施。災害復興を行う県や市区町村の災害対策本部などの公的機関、NPO法人などを対象に携帯電話や充電器などの無償貸し出しを行う。被災したユーザーに対しては、データ量追加購入料金の無償化、料金支払期限の延長、故障・修理費用の減免を実施する。
■令和6年能登半島地震の影響に伴う支援について(ソフトバンクモバイル)
https://www.softbank.jp/disaster/202401_01/
◆楽天モバイル
楽天モバイルは、被災したユーザーの利用料金支払期限の延長、SIMカード再発行手数の無料化を実施。石川県内のモバイルショップで無料充電サービスを行っている。自治体からの要請があった場合は、避難所での無料充電サービス、Wi-Fiルーターによるネットワークの無償提供サービスを行う予定だという。
■令和6年能登半島地震による災害に伴う支援措置について(楽天モバイル)
https://network.mobile.rakuten.co.jp/information/news/other/2569/
固定電話サービスも支援措置
◆NTT東日本
NTT東日本は、対象期間の電話・通信サービスの回線使用料、配線使用料、機器使用料、付加機能使用料の基本料金無料化を実施。利用料金の支払期限の延長(1カ月)、仮住居への移転工事時の工事料金を無料とする措置を行う。
■令和6年能登半島地震により被災された地域のお客さまに対する支援措置について(NTT東日本)
https://www.ntt-east.co.jp/niigata/news/pdf/20240102.pdf
◆NTT西日本
NTT西日本は、電話料金の支払期限延長(1カ月)や、建物損壊などで電話が使用できなかった期間の基本料金の免除を実施。仮住居への移転時の基本工事料金を無料とする措置を行う。
■令和6年能登半島地震により被災されたお客さまに対する電話料金等の取り扱いについて(NTT西日本)
https://www.ntt-west.co.jp/newscms/news/13571/20240102.pdf
NTT西日本によると現在、同社の通信ビルに設置している蓄電池や発動発電機、および西日本の各エリアや東日本からの支援による移動電源車、可搬型発動発電機の運用などによる非常用電源で通信サービスを提供している。ただし今後、商用電源が復旧せず、非常用電力も枯渇した場合には、電話やインターネットの通信サービスが利用できなくなる可能性もあるという。
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