厚生労働省が12月21日に公表した2023年「上半期(1-6月)雇用動向調査」結果によると、23年6月末日現在の産業全体の未充足求人(※)数は148万9400人で、前年同期より15万9200人増加。欠員率は2.8%となった。
※今ある仕事の従事者がいないために行う求人
このうち建設業の未充足求人数は12万4400人で、前年同期比で2万6500人増加。増加幅は、「宿泊業・飲食サービス業」の14万1700人増に次ぐ2位となっている。建設業の欠員率は4.5%で、前年同期比で0.9ポイントの増加。欠員率についても「宿泊業・飲食サービス業」の6.1%に次いで多い水準となった。
建設業への入職者は2万7200人増
上期の産業全体の入職者数は500万9100人、離職者数は451万人で、入職者数が離職者数を49万9100人上回った。入職率は9.7%、離職率が8.7%で1.0ポイントの入職超過となっている。このうち建設業の入職者数は16万2500人、離職者数は14万2200人で入職者数が離職者数を2万300人上回っている。入職率は5.8%、離職率は5.1%、入職超過率は0.7ポイント。入職者数については前年同期よりも2万7200人増えている。
これらの結果から、建設業への入職者は着実に増加しているものの、現場レベルでは人手が足りていない状況がうかがえる。労働環境の改善や若者への情報発信強化など、建設業界の魅力向上につながる施策が引き続き求められる。
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