東京カンテイ(東京都品川区)は12月21日、11月の三大都市圏・主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。
首都圏の中古マンション価格は、前月比0.8%減の4724万円と引き続き下落した。東京都は6408万円(0.4%減)と小幅ながら3カ月ぶりに下落。神奈川県は3657万円(0.6%減)、埼玉県は2992万円(0.1%減)、千葉県は2704万円(1.6%減)といずれも下落が続き、前年同月比もマイナスに転じている。東京都の事例シェア縮小や全体的な弱含みが首都圏価格に影響したとみられる。
都市別では、東京23区が前月比0.1%増の7136万円と3カ月連続上昇。都心6区は1.0%増の1億896万円と10カ月連続上昇し、2月以降上昇傾向が継続している。流通戸数・価格改定シェア・値下げ率のいずれにおいても都心部の上昇トレンドが鈍化する兆しはみられない。一方、城南・城西エリアは3カ月ぶりに下落、城北・城東エリアは0.3%増とやや持ち直すも前年同月を下回る状況が続いている。千葉市は横ばい、横浜市(0.8%減)は3カ月ぶりに下落、さいたま市(1.7%減)は4カ月連続で下落するなど、東京23区と明らかに異なる動きをみせている。
近畿圏は前月比0.5%減の2852万円と4カ月連続で下落し、前年同月比も1.2%減と拡大した。大阪府は0.6%減の3043万円と7カ月連続下落。前年同月比も8月以降マイナスが続き、下落率も拡大傾向にある。兵庫県は1.0%減の2473万円と4カ月連続下落し、大阪府と同様に前年同月の水準を下回り始めている。都市別では、大阪市が前月比0.4%減の3852万円と2カ月ぶりに下落し、前年同月比も2.7%減と拡大。市中心部は、平均築年数がプラス0.4年とやや進み、0.6%減の5261万円と4カ月連続下落、前年同月比もマイナスに転じた。神戸市(0.7%減)は4カ月連続で下落し、前年同月からの上昇率も8月までの2ケタ増から3.6%増と3カ月間で急激に縮小している。
中部圏は前月比0.4%減の2242万円と下落。愛知県は0.5%減の2378万円と下落し、前年同月比もマイナスに転じている。都市別では、名古屋市が前月比0.4%減の2744万円と5カ月連続下落し、前年同月比も2.0%減まで拡大した。市中心部では0.7%減と3カ月連続で下落し、今春以降弱含みで推移している。
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