大東建託(東京都港区)はこのほど、カナダに2×4用木材を安定調達するための新会社「大東カナダトレーディング株式会社」(カナダ、ブリティッシュコロンビア州バンクーバー市)を設立した。2024年1月15日から事業を開始する。
豊富な森林資源を持つカナダのバンクーバーに設立された新会社は、現地製材所との連携などを通じ、安定的かつ適正価格での木材調達をすることを目的としている。同社は、2030年までに持続可能な木材調達比100%を目指しており、海外木材調達を担う新会社の設立により、事業安定性向上を図っていく。
同社が年間供給する約4万戸の賃貸住宅のうち、約9割は木造2×4工法の建物で、木材の多くはカナダから輸入している。しかし近年、カナダで発生する山火事や虫害、伐採制限により、2×4工法に適しているとされるSPF材の供給量が減少。さらに、新型コロナウイルス感染症の流行や北米の製材需要の増加により、製材品の価格が乱高下する不安定な市況が続いている。カナダでの木材の安定的な調達は、同社の事業継続に不可欠であることから、このほどの現地製材所との連携強化が可能となる新会社の設立に至った。
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