総務省が22日発表した11月の全国消費者物価指数(2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が106.4と、前年同月比2.5%上昇した。上昇は27カ月連続となる。
食料品の値上がりなどを背景に、10月は2.9%の上昇だった。政府は石油元売りへの補助金支給を延長しガソリン価格を抑制する一方、電気・ガス代の負担軽減策を10月から縮小。また、政府の観光需要喚起策「全国旅行支援」により、宿泊料が前年に大きく低下しており、反動が指数を押し上げている。
全国指数の先行指標となる11月の東京都区部消費者物価指数は2.3%の上昇だった。27カ月連続で上昇したが、伸び率は10月の2.7%から縮小した。
現状は物価高に賃金上昇が追い付かず、実質賃金が目減りして消費意欲が冷え込んでいる。2024年春闘で、どの程度の賃上げが実現するかが焦点となっている。
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