政府は19日公表した12月の月例経済報告で、消費者物価に対する見方を「このところ上昇テンポが緩やかになっている」に改めた。2022年5月に「上昇している」として以来、表現変更は1年7カ月ぶり。食料品などの値上げに一服感が見られる点を考慮した。景気の全体判断は「このところ一部に足踏みも見られるが、緩やかに回復している」に据え置いた。
個別項目で見方を変更したのは、消費者物価と企業の業況判断の2項目。10月の全国消費者物価指数(価格変動の大きい生鮮食品とエネルギーを除く総合)は前年同月比4.0%増と高い伸びが続いているものの、上昇率が低下していることを受けた。
業況判断は2カ月ぶりに上方修正し「改善している」に引き上げた。日銀が13日発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、非製造業の業況判断指数がバブル期以降で最高水準となったことなどを踏まえた。
海外経済の判断は「一部の地域において弱さが見られるものの、持ち直している」を維持した。
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