工務店が知っておくべき2024年の変化のなかから、住宅業界の変化を11ピックアップして解説する。2023年はインフレ・物価高のなかで消費の二極化が進んだが、2024年は賃上げがインフレをどこまで追い抜くかがポイントになる。今回は住宅業界とあわせて30の変化を解説したが、自社の追い風にできる変化を見つけて欲しい。(文:三浦祐成・新建ハウジング発行人)
職人確保を含め工務店最大の課題に
本命 中小企業で人手不足加速、関連倒産も増加する
大穴 善い工務店が良い人材独占、逆にチャンスに
2024年以降、企業にとって最大の課題となるのが人手不足だ。
日銀が発表した2023年9月の「全国企業短期経済観測調査(短観)」によると、人員が過剰だと答えた企業の割合から人材が不足していると答えた企業の割合を引いた値「雇用人員判断DI」[図]は、大企業がマイナス24で中小企業はマイナス36。中小企業の人手不足が逼迫していることを表す数字となった。
2023年の「人手不足倒産」の累計も206件にのぼる。過去最多の2019年(192件)を上回り、初めて200件を超えた。内訳を見ると建設業が77で最も多く、職人不足やそれに伴う外注費負担の増加による倒産が目立つ。
2024年も人手不足は加速、さらに4月から建設業の残業規制[p30]がスタートし人手不足や人件費増に拍車がかかる。建設業の人手不足倒産もさらに増加するだろう。
大転職時代と人材争奪戦
日本は1995年から始まった生産年齢人口(15-64歳)の減少をシニアや女性の労働参加でカバーしてきた。だがそれも限界だ・・・・・
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