伊藤忠商事(東京都港区)はこのほど、東京都が進める創エネ・蓄エネ推進ファンドの運営事業者にGore Street Capital Limited(GSC、ロンドン)と共同で選定された。GSCと法人を設立の上、東京都が出資参画する官民連携の系統用蓄電池専業ファンドを運営する。
再生可能エネルギーの開発が活発化する中、発電量が大きく変動する再エネ電源に対する需給調整機能の必要性が増大している。系統用蓄電池は、電力系統へ需給調整力を提供できる今後の脱炭素社会に不可欠な存在であるとして、東京都は電力系統の安定化に資する系統用蓄電池の普及促進を目的に、官民連携ファンドを創設。同社とGSCは、同ファンドの運営事業者として関東エリアの系統用蓄電池を増やし、電力市場への需給調整機能を提供することで、再エネ電源の普及・脱炭素化を加速させていくとする。
同社は、複数の国内系統用蓄電池事業を展開中で、累計100MWh以上の系統用蓄電池案件の開発を進めている。同事業では、同社が保有する蓄電池システムの調達ネットワークや電力トレードの知見に加えて、欧米を中心に世界最大級の系統用蓄電池専業上場ファンドを運営するGSCと共同で取り組むことで、両社の実績と経験を活かした運営を目指す。
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