中小企業の賃上げを議題に、政府が年明けに各都道府県で「地方版政労使会議」を開くことが18日、明らかになった。物価高が家計を圧迫する中、政府が「今年を上回る水準の賃上げ」を目指す2024年春闘で、地方経済を支える中小の賃上げ機運を高めるのが狙い。
地方版の政労使会議は、各都道府県の労働局と自治体に加え、労働者と経営者それぞれの団体が参加し、働き方改革などをテーマに毎年1回程度、開かれている。今回は賃金引き上げを議題に追加し、来年1~2月に対面で実施するよう厚生労働省が各労働局に通達を出した。
会議では、賃上げ促進税制の強化などを盛り込んだ政府の総合経済対策や、人件費の価格転嫁を促す指針を説明。各地の自治体や労使による賃上げに向けた取り組みについて意見交換する。
地方版政労使会議を巡っては、連合の芳野友子会長が「地方をどれだけ活性化できるかというのは、経済を回していく上で大きい。効果的だ」と、積極的に活用するよう求めていた。
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