総務省が12月8日に公表した2023年の「家計調査報告」(10月分)によると1世帯(2人以上)あたりの消費支出は30万1974円。物価水準の変動の影響を除去した実質で前年同月比2.5%減少、8カ月連続でマイナスとなった。名目では同1.3%の増加。物価の上昇により出費を抑える傾向が続いている。
このうち住居に関わる支出は2万1540円で、実質では同10.6%の増加。2カ月ぶりの増加となった。内訳は、「家賃地代」が同8.1%減の8300円、「設備修繕・維持」が同21.6%増の1万3240円。「設備修繕・維持」のうち、「設備材料」が同25.2%増の4826円、「工事その他のサービス」が同19.7%増の8413円となっている。中でも外壁・塀などの工事費、設備機器への支出が増えた。
住居以外の費目で増えたのは、「教育」の1万5703円(同12.0%増)、「交通・通信」の4万4950円(同8.7%増)など。一方で、「光熱・水道」は1万9668円(同11.9%減)、「被服および履物」1万542円(同7.0%減)、「家具・家事用品」は1万1776円(同6.9%減)と減少した。このうち「光熱・水道」ではガス代、「家具・家事用品」ではストーブ、温風ヒーター、エアコンなどの家庭用耐久財への支出が減少している。
勤労者世帯1世帯当たりの実収入は55万9898円で、実質で同5.2%、名目で同1.5%の減少となった。
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