東京カンテイ(東京都品川区)は12月7日、11月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏は連続上昇、近畿圏は反転上昇、中部圏は反転下落した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比2.1%増の4073万円と2カ月連続上昇した。東京都は6578万円(0.7%減)と前月の大幅上昇から下落に転じ、土地・建物の平均面積はいずれも縮小した。神奈川県は4153万円(3.4%増)と6カ月ぶりに上昇し、前年同月比もプラスに転じた。土地面積の拡大が影響したとみられる。千葉県は2842万円(3.7%増)と連続上昇、埼玉県は2931万円(3.9%増)と反転上昇した。東京都の下落が影響し首都圏全体の上昇率が縮小したが、集計を開始した2014年4月以降初の4000万円台となった。
都市別では、東京23区が1億2342万円(3.0%減)と反転下落したが、前年同月比は21.1%増と高水準を維持している。新宿区・目黒区が下落したが、港区では高額事例が出た。都下(3.8%増)は2カ月連続上昇、横浜市(3.9%減)下落に転じた。川崎市(25.4%増)、相模原市(9.9%増)は大きく反転上昇。千葉市(1.4%減)、さいたま市(1.5%減)はいずれも連続下落した。東京23区、川崎市は高水準となり、郊外3都市は相模原市のみ上昇、他2都市で下落が続いている。
近畿圏は、前月比2.8%増の2928万円と反転上昇した。大阪府は3.2%減の3163万円と反転下落。兵庫県は9.6%増、京都府は2.8%増と上昇に転じた。兵庫県は3011万円と10カ月ぶりの3000万円台となり、近畿圏の価格をけん引した。都市別では、大阪市が10.2%減の4575万円と大きく反転下落し、前年同月比もマイナス水準が続く。堺市(3.9%減)は反転下落、神戸市(7.1%増)、京都市(3.7%増)は2カ月連続上昇した。
中部圏は、前月比6.2%減の2409万円と反転下落した。愛知県は3.2%減の2935万円と2カ月連続下落し、3000万円を割り込んだ。名古屋市は3.9%増の3798万円と上昇に転じたものの、前年同月比は1.4%減と依然マイナスが続く。
宮城県は、前月比7.6%減の2520万円と反転下落。前年同月比は4.3年築浅化したことでプラスを維持している。仙台市は13.5%減の3078万円と大きく下落に転じた。平均土地面積の縮小や築古化が影響したとみられる。
福岡県は、前月比6.2%減の2346万円と反転下落し、前年同月比も6.0%減と水準を落としている。福岡市は8.0%増の4121万円と反転上昇した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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