積水ハウス(大阪市)は11月28日、同社が外部委託をしているBIPROGY(東京都江東区)のサーバが、外部からの不正アクセスを受け、顧客の個人情報など約3万件が漏えいした可能性があることを発表した。このうち2件は氏名、建築地住所、図面が漏えいしていることが明らかになっている。積水ハウスはBIPROGY社に設計業務システムの開発を委託していた。
BIPROGY社が外部からの不審なアクセスを検知したのは11月6日。直ちにサーバを停止し、調査を開始したところ、11月10日に顧客情報などの漏えいが確認された。漏えいした情報には、積水ハウスが23年に取得した顧客情報2件とその担当者の氏名12件が含まれていた。さらに、2001年から23年にかけて取得した顧客の氏名・建築地住所1万1707件、顧客の氏名1万5682件、担当者の氏名7184件が、漏えいしている可能性があることが判明した。
積水ハウスでは、漏えいが確認された、あるいは可能性のある顧客や従業員(退職者含む)に対して、郵送やメールなどで連絡。問い合わせに対応するための専用窓口を設置し、個人情報保護委員会への報告を行った。なお、11月28日時点では顧客情報の不正利用は確認しておらず、同社の他のシステムへの影響もないという。
BIPROGY社は「このような事態が発生したことを大変重く受け止めている。事案の事実関係および原因の確認を実施し、再発防止に努める」とコメントしている。
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