信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、オンラインリフォームサービス「リノコ」を運営するセカイエ(資本金3000万円、大阪市北区)が11月22日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったことがわかった。負債は現在調査中。
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不動産一括売却サイトの運営を目的に2008年、「株式会社Q」の商号で設立した同社は、2017年に工事費込みの定額リフォームメニューをそろえたオンラインサービス「リノコ」を運営する旧・セカイエを吸収合併。現商号へと変更した。「リノコ」を通じて顧客と施工店間の調整を行うほか、不動産査定サイト「イエイ」を運営し、2019年6月期には年間収入高約30億円を計上していた。
だが、リフォーム見積もりサイトの増加で競争が激化したうえ、新型コロナウイルスの感染が拡大して以降はリフォームの案件が減少し、2022年6月期の年間収入高は約14億円とピーク時の半分以下に。サイト開発・リニューアルに伴う先行投資や運営費用も重荷となり、赤字決算が常態化していた。この間、コロナ融資を受けるほか、人員削減などのリストラを進めて業績改善を図っていたものの奏功せず、事業継続を断念した。
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