2023年も残りわずかとなった。2020年2月からのコロナ騒動もようやく終息に向かい、世の中は正常化に向けて一気に動き出した。変わったことと、変わらないこと。変えるべきこと、変えざるべきこと。いろいろと試行錯誤をする一年であったように思う。改めて2023年を振り返りたい。
住宅業界には暗い影が落ちている。ウッドショックを契機に始まった資材高騰の嵐。坪単価を8万円以上も上げた会社が約50%という情報も聞く。この先もまだ原価高騰が続くと考えられ、予断を許さない。
この住宅業界で明るい未来を見出すのは難しい。しかし、それを嘆いたところで、状況が変わるはずがない。ここは一つ開き直って見ることが大事ではないか。
そもそも人間という生き物は変化を嫌う。会社という生き物も同じだ。変化を求められている環境下において、現状維持は後退を意味する。「そうは言ってもね…」という声もあるだろう。変化をすることで打破をするのではなく、新しいことにチャレンジする。そんな考え方もある。あるいは、どこの会社にもある創業の頃に立ち帰る。できるならば、その両方を実行するのがベストだ。
ここで注意したいのは、新しいこととは、何も新規事業への取り組みということでもなく、はやりの多角化的に異業種等にチャレンジするということでもない。
ほんの少し、昨日と違う今日を過ごすことだ。ちょっと工夫して、変えてみる。その小さな一歩こそが大事だと思う。大きな一歩を踏み出すことには相当な勇気と覚悟が必要であり、この住宅業界においては、高いハードルだと思う。今こそ、小さな一歩を踏み出そう。そんなエールを同志に送りたい。
創業に立ち返ること
迷ったら・・・
この記事は新建ハウジング12月10日号11面(2023年12月10日発行)に掲載しています。
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