信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、小田原ハウジング(広島県呉市)が11月27日に、広島地裁呉支部より破産手続き開始決定を受けたことがわかった。負債は債権者約124人に対して約4億730万円。負債額は変動する可能性がある。
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同社は呉市や広島市、東広島市をエリアとして木造戸建住宅、アパートの新築・リフォーム工事を主体に手がけていた。天然の無垢材を使用するほか、耐久性や換気性能の高い工法、デザインを強みに受注を伸ばし、2013年12月期には年売上高約6億9900万円を計上していた。
同業者との競合が激化するなか、大型案件の落ち込みに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により商談機会が減少。2022年12月期の年売上高は約5億8700万円にとどまり、従前より採算性も低迷して財務内容は債務超過の状態が続いていたという。
この間、家づくりに関する相談会を開催したり、SNSを活用した宣伝活動を行ったりするほか、2020年9月には木工所を新設してオリジナル家具の小売りを開始していたが、近時も厳しい資金繰りを余儀なくされ、ついに支え切れなくなった。
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