東京商工リサーチ(東京都千代田区)は12月4日、2023年1-10月の住宅リフォーム会社の倒産が82件に達したと発表した。統計を開始した2002年以降、同期間で最多を更新し、過去最悪ペースで推移している。
8月から3カ月連続で10件台と増勢を強めており、これまでの年間最多だった2012年98件を超え、初の100件台の可能性も出てきた。原因別では販売不振が61件(構成比74.3%)、倒産の形態別では破産が77件(同93.9%)となり、受注低迷による破産が大半を占めている。一方、新型コロナの影響を受けた倒産は24件、物価高関連は10件、人手不足関連は5件など、複合的な要因もあるとした。
倒産の背景には、資材高騰や職人不足などの構造的な問題に加え、悪徳業者に関する情報が報道やSNSで発信され、大手や信頼できる企業を選ぼうとする風潮も影響しているとみられる。
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