厚生労働省が12月1日に公表した、2023年10月分の一般職業紹介状況によると、建設業(採掘含む)の有効求人倍率は5.47倍で、前年同月比で0.06ポイント上昇した。新規求人倍率は、8.19倍で0.6ポイントの減少。建設業では人材確保が難しい状況が続いている。
職種別の求人倍率は、建築・土木・測量技術者が5.80倍、建設躯体工事従事者が9.12倍、その他建設従事者が5.13倍、電気工事従事者が3.28倍、土木作業従事者が6.50倍となった。このうち建設躯体工事従事者は前年同月比では0.95ポイント減だが、依然高止まりしている。
「一般職業紹介状況」はハローワークにおける求人、求職、就職の状況をまとめたもの。産業全体の有効求人倍率は1.30倍で、前月に比べて0.01ポイント上昇。新規求人倍率は2.24倍で、前月に比べて0.02ポイント上昇した。
建設業の新規学卒者を除く一般新規求人数は7万6941人で、前年同期比6.2%減少。このうち常用は7万609人(同5.1%減)、臨時・季節は1439人(同38.8%減)、パートタイムは4893人(同6.8%減)。有効求人倍率が高いまま、新規求人数が減少している。
職種別の有効求人数は、建築・土木・測量技術者が6万1237人(同3.1%減)、建設躯体工事従事者が2万712人(同11.3%減)、その他建設従事者が3万3034人(同0.5%減)、電気工事従事者が1万9785人(同3.0%増)、土木作業従事者が4万5106人(同5.0%減)。
新規求人数は、建築・土木・測量技術者が2万586人(同6.3%減)、建設躯体工事従事者が7409人(同6.9%減)、その他建設従事者が1万1368人(同3.4%減)、電気工事従事者が6602人(同2.4%減)、土木作業従事者が1万4789人(同6.6%減)と軒並み減少。有効求人数、新規求人数がともに減少していることから、人材不足に陥る一方で採用が抑えられている様子がうかがえる。
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