圧倒的な男社会である住宅業界で、女性が活躍する際の主な障壁は3つ。現場における職人とのコミュニケーションと力仕事、出産・育児による休暇だ。これらの課題を解決して女性社員が活躍しているのが小林工務店(京都市)。同社の取り組みを紹介する。
小林工務店は新築やリフォームのほか不動産取引も手がける。幅広い業務に対応するために営業や設計、監督や総務、経理などを複合的にこなす、多能型の女性社員が多数活躍している。この状況をいかに実現したのか。要点を見ていく。
住宅業界に入った新人の通過儀礼が職人とのコミニュケーション。男女を問わず「洗礼」を受けるが、女性のほうが壁にぶつかりやすい。現場は圧倒的な男社会だからだ。
これは現場の体制によって異なる。専任大工を中心に職人を束ねている場合、職人から見た新人はチームの一員なので、未熟練者でも親切に施工方法や段取りを教えてくれる。逆に現場がチーム化されていない場合、丁寧な応対は期待しづらい。
同社の場合は前者であり、現場の段取りなどは女性社員であっても学びやすい状況にあった。同様の理由で力仕事が求められることはなく、資材やゴミの移動や運搬については、職人が手伝ってくれることも多かった。
ロールモデルに導かれて自ら学ぶ
出産や育児休暇に関しては・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー12月号(2023年11月30日発行)社員の多能化で生き残る! 育てる人事[超]実用セオリー』(P.56〜)でご覧ください。
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