圧倒的に男社会である住宅業界。中小工務店が新卒者などの若い女性を雇用し、多能型の社員に育成して長期間働いてもらうにはどうすればよいのか。オフィス環境や働く仕組み、産休・育休などの制度の運用方法について、ポイントをまとめた。
住宅業界は典型的な男社会。現場の職人を含めると9割以上は男性で占められている。ようやく最近になって、女性採用に積極的な工務店も増えつつある。
その背景にあるのは広報と設計重視の流れだ。見込み客向けの発信には女性目線が求められる。同様にプレゼン用のプランにも女性目線は欠かせない。広義での営業の場面に女性社員は欠かせなくなっている。
中小工務店が初めて女性社員を採用した際に、真面目な性格や細かい気配りに感心する経営者が多い。これらは女性特有の性向でもあるが、それだけ優秀な人材が埋もれていることの反映でもある。
育成のための3年間に必要な配慮
優秀な女性社員を獲得して育成する際には、相応の配慮が必要になる。新卒をはじめとしてキャリアの浅い女性を採用して育成する場合について、要点を述べる。
採用の対象は大学の建築学科や建築系の専門学校の学生、それらを卒業してわずかな実務経験を積んだ第二新卒が主となる。社会人経験のない(浅い)彼らの中身は半分子どもだ。ストレス耐性が低く、仕事のなかで理不尽だと感じる体験をすると、心身に不調をきたしたり、仕事に見切りを付けてすぐに辞めてしまう。
特に住宅業界は圧倒的に男社会なので・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー12月号(2023年11月30日発行)社員の多能化で生き残る! 育てる人事[超]実用セオリー』(P.52〜)でご覧ください。
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