大卒や専門卒など新卒者の採用を行う工務店が増えてきている。一方で予定した人材が確保できずに苦戦している中小工務店も少なくない。新卒採用や新人の育成において、考えるべきことや実践すべきことをまとめた。
昨今、中小工務店による建築系学生の新卒採用が増えている。工務店業務のなかで設計の比重が高まっているためだ。中小工務店が求めるのは、設計を軸に営業や工務もある程度こなせる多能的な社員。この人材を中途採用で得るのは難しい。そこで新卒人材を多能的な社員に育成して長期間働いてもらおうと考える。
中小工務店が新卒人材を得るのは簡単ではない。昨今の学生はワークライフバランスを重視するので、休日が少ない企業を避ける。またストレス耐性が低いので、研修体制やマニュアルのない会社も避ける。工務店とは相性が悪い。
建築系学生に絞っても、工務店は選ばれにくい。成績優秀で企業研究をするタイプは、好待遇の大手ゼネコンや大手ハウスメーカーを選ぶ。成績優秀で建築に思い入れの強いタイプは大手組織事務所やアトリエ系設計事務所志向が明確だ。工務店の狙い目は「なんとなく建築や住宅の仕事がしたい」という学生が主になる。
新卒採用の狙い目は?
「なんとなく」の学生は、自分の物差しが育っていないので、待遇面に惹かれやすい。それを乗り越えて応募者を得るには、ネット上で発信して自社の魅力を訴求する必要がある。
発信に先立って・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー12月号(2023年11月30日発行)社員の多能化で生き残る! 育てる人事[超]実用セオリー』(P.44〜)でご覧ください。
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