職人不足解消のために社員大工を抱える工務店が増えた。昨今はリノベーションが増えたため、大工が仕上げ工事などの技能を習得して多能工化することで、現場の効率化にも寄与する。多くの多能工を育て現在はコンサルとして活動する横田満康建築研究所(大阪市)の手法を紹介する。
長く続いたデフレは大工賃金を極限まで抑制した。その結果、大工の減少と高齢化が急激に進み、縮小する住宅業界においても大工不足は顕著だ。大工確保のために大工を社員化する工務店が増えた。
大工を社員化すると工務店の費用負担が増す。外部委託であれば「坪いくら」ないし日当で計算した金額を支払えばよいが、社員化すると月給制となり、仕事の有無にかかわらず給与を支払うことになる。業績によっては賞与も必要だ。このほか健康保険や年金、雇用保険も負担する。基本給で年俸400万円程度の場合、保険や年金負担だけで年間70万円程度にのぼる。このほか道具や車、ガソリン代なども会社負担となる。
リノベーション時代に多能工は有利
不況下において、この増額分を住宅の価格に添加するのは難しい。そこで注目されるのが・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー12月号(2023年11月30日発行)社員の多能化で生き残る! 育てる人事[超]実用セオリー』(P.39〜)でご覧ください。
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