松原工務店(大阪府堺市)では、外国人技能実習生を2人、大工として雇用している。労働環境を整え、早くから現場に出し実務に従事させることで技能とコミュニケーション力を高め、戦力化に成功している。その工夫を社長の松原壮志氏に聞いた。
外国人実習生2人が大工として活躍
◉同社の社員は15人。工務2人、営業・設計8人、広報・制作2人、経理1人に外国人実習生の大工が2人という構成。設計は営業が兼任する。工務スタッフは主にリフォームの現場管理を担当
➡新築の現場管理は協力大工(外注)に依頼。手間に現場管理費をプラスして支払っている
◉外国人実習生のチャン ゴック ソンさん、ファム ゴック クオンさんは、2人ともベトナム出身の27歳。2019年に来日し、以来同社で働き続けている
➡松原氏がベトナムまで行き、面接して採用者を決定。実習生はベトナムの研修センターで6カ月、日本語を学んでから来日
◉実習生を安価な労働力と捉える企業が多いが、松原氏は「技術を習得させ、稼げる力をつけさせる」ことを重視。そのため労働環境の整備に力を入れた
言葉の問題は現場での実践でカバー
◉外国人実習生の受け入れ・育成における最大の問題は言語。日本語教育を受けているとはいえ、専門用語が飛び交う現場において会話の内容を理解するのは難しい。関西弁などの地域ごとの方言も理解しづらさに拍車を掛ける
➡入社後は年配の親方につけ、とにかく現場での経験を積ませることで技能を習得させていった。言葉がわからなくても実物を見て、失敗を通じて理解を深めていった
◉最初の1カ月は・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー12月号(2023年11月30日発行)社員の多能化で生き残る! 育てる人事[超]実用セオリー』(P.28〜)でご覧ください。
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