アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれている国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で、国際的な環境NGO「CAN」は12月3日、地球温暖化対策に消極的な国に贈る「化石賞」に日本と米国、ニュージーランドを選んだ。
日本の授賞理由は、岸田文雄首相が1日の首脳級会合で、アンモニア混燃による石炭火力発電を積極活用しようとしている点。温室効果ガスの排出削減効果が疑問視されているため、CANは環境にやさしいと見せかける「グリーンウォッシングだ」と批判。「国内だけでなく東南アジアにも広めようとしている」と批判した。
米国は気候変動による「損失と被害」対策を支援する基金への拠出が1750万ドル(約26億円)にとどまった点を問題視。「イスラエルやウクライナへの軍事支援と比べ少な過ぎる」とした。ニュージーランドは政権交代により、先住民の意向を無視して海域での石油やガスの採掘を念頭に調査する計画が非難された。
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