国土交通省は11月28日、地域の気候風土に応じた伝統技術を活用しながら、現行の省エネ基準では評価が難しい環境負荷低減対策等が図られた住宅建設を支援する「気候風土適応型プロジェクト2023」(令和5年度サステナブル建築物等先導事業・気候風土適応型)の第2回の採択プロジェクトを決定した。今回は3件の提案があり、すべて採択となった。
採択プロジェクトは次の通り。
▽くまもと型伝統構法の家(すまい塾古川設計室)=地方都市の中心市街地にある敷地において、緑化による建物周囲の環境配慮、施主所有の山の木の積極的活用を図りつつ、行政が産学官連携により独自に作成した設計指針を用いて設計した地域型伝統構法の住宅。
▽氷川のつながる家(綾部工務店)=地方都市の郊外にある敷地において、ライフスタイルの変化に応じた可変性のあるシンプルな構造の中に、季節感のある暮らしを容易にする工夫を盛り込み、人や自然、伝統や技術など様々な要素と「つながる」ことをコンセプトとした住宅。
▽北名古屋の家(一級建築士事務所丹羽明人アトリエ)=都市郊外の田園風景が残る住宅地において、地域に残る「土の文化」を継承し、山の循環と木材の生産体制の維持につながる木の家づくりを通じて、地域の伝統的な景観や建築文化を受け継ぎ、後世に残していくことを目指した住宅。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。