東京電力や中部電力など電力大手5社は11月29日、来年1月の電気料金を値上げすると発表した。標準家庭の値上げ幅は前月比2~24円で、火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)の輸入価格上昇などが影響した。
他に値上げするのは北海道、九州、沖縄の各電力。電力使用量が月260キロワット時の標準家庭の場合、東電は前月比5円高い7464円となる。燃料費上昇分を料金に反映できる制度の上限に達している関西電力のほか、東北、四国の両電力は横ばい。石炭価格の下落で北陸電力は7円、中国電力は13円それぞれ値下げする。
LNGを原料に使う都市ガス大手4社は、全社が27~35円値上げする。
政府は電気・ガス事業者に補助金を支給し、利用料金を値引きさせる負担軽減策を行っている。東電の標準家庭では月910円の値引きとなる。現行の補助を来年4月まで継続した上で、5月に縮小する方針だ。
◇2024年1月の電気・ガスの標準家庭料金
【電力】月額料金 前月比
北海道 8272 23
東 北 7480 0
東 京 7464 5
中 部 7109 24
北 陸 6588 ▲7
関 西 6146 0
中 国 7187 ▲13
四 国 7264 0
九 州 6131 2
沖 縄 7944 10
【ガス】
東 京 5372 35
大 阪 5922 35
東 邦 6529 33
西 部 6206 27
(注)単位円。▲はマイナス。月間使用量は、北海道電と北陸電は230、九州電は250、その他は260(いずれもキロワット時)。東京ガスと大阪ガスは30、東邦ガスは31、西部ガスは23(いずれも立方メートル)
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