住友林業(東京都千代田区)とGreen Earth Institute(グリーン・アース・インスティテュート=GEI、東京都新宿区)はこのほど、バイオマスを原料に化学品や燃料を作り出す“バイオリファイナリー”事業の推進で業務・資本提携契約を締結した。
両社は、森林資源の用途拡大に向けて木質バイオマス化学品の研究開発に着手。木材の主成分の大半はセルロース、ヘミセルロース、リグニンの3つで構成され、木質バイオマス化学品の生産にはそれぞれの成分を分離する技術が求められるため、まず木材の成分分離技術を確立し、木材の新たな利用用途を開拓して木材を余すことなく使うカスケード利用を促進する。
協業にあたっては、両社でプロジェクトチームを発足。住友林業は筑波研究所で蓄積した木材に関する研究成果を提供し、GEIは研究・開発しているバイオリファイナリー技術を提供する。将来的には住友林業が設立の準備を進める木材コンビナートなどで、GEIが開発した生産性の高い菌体・生産プロセス(バイオマスを原料に微生物の力を使って化学品を生産する技術)を用いて、木質バイオマスを原料とした化学品の商用生産を目指すという。
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