パナソニック(東京都港区)は、電子レンジなどの製造・販売を行うパナソニック マニュファクチャリングイギリス(英国・カーディフ)において、純水素型燃料電池と太陽電池を活用した自家発電により、事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うための電力需給運用の実証を、2024年に開始すると発表した。
同社の「RE100ソリューション」は、必要な電力需要や設置場所に合わせ最大250台まで連結可能な5kWタイプの純水素型燃料電池を用い、太陽電池、蓄電池を組みあわせ3電池を高度に連携制御することで、電力需要変化や天候による再生可能エネルギーの出力変化に追随する電力需給調整を行い、発電の余剰やムダを抑えて再生可能エネルギーを安定的に供給するもの。
実証には、5kWタイプの純水素型燃料電池21台(合計出力:105kW)、太陽電池(290kW)、蓄電池(1MWh)の設備を新たに導入し、英国カーディフでの気象変化や電力事情に応じた電力需給運用を検証し、電子レンジ工場のRE100化を目指す。純水素型燃料電池を活用することで、設置スペースの削減や安定電源の確保だけでなく、水素発電時に発生する熱を暖房・給湯に利用するなど、さらなるエネルギー効率の向上も図っていく。
同実証を通じ、地域特性に最適なソリューションを開発するとともに、水素事業に関連する現地パートナー企業やビジネス顧客との関係構築に取り組んでいくとする。
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