信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、イシハタ(広島県広島市、資本金300万円)が11月16日までに事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったことがわかった。負債額は、2023年6月期末時点で約2億1000万円とみられる。
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1984年創業の内装工事業者で、オフィスビルや事務所、店舗などの改修・新築時の天井仕上げ工事、クロス工事、塗装工事などを手がけていた。2017年7月に呉市倉橋町でグランピング施設「須ノ浦ストーンフィールド」をオープン。2020年5月には山口支店を開設し、同年6月期の売上高は約2億7000万円を計上していた。
しかし、その後は同業者との価格競争の激化で2023年6月期の年売上高は約1億4000万円に低下。下請け案件が中心だったため、採算性も振るわず、連続赤字を計上して債務超過に陥っていた。グランピング施設の開設に伴う借入金の返済が膨らむ一方で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で集客が落ち込んだほか、人件費が増加して資金繰りも悪化。このため、2022年9月にグランピング施設を閉鎖していたが、資材価格の高騰などで業況は好転せず、事業の継続が困難となった。
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