厚生労働省が雇用保険の適用対象について、労働時間が「週10時間以上」の労働者に拡大する方向で検討していることが22日、分かった。働き方の多様化を踏まえ、現在の「週20時間以上」から基準を和らげ、より多くの人が育児休業給付を受け取れるようにするなど子育てしやすい環境を整備する。政府の見込みでは、対象拡大によって最大で約500万人が新たに適用される。
雇用保険は、労働者の生活や雇用の安定などを目的に国が運営する制度。企業と雇われている人がそれぞれ負担する保険料などを元手に、失業手当や育休中に受け取れる給付金などを支給している。
政府が6月に閣議決定した「こども未来戦略方針」は、労働時間が週20時間未満の労働者も育休給付などを受け取れるようにするため、「雇用保険の適用拡大に向けた検討を進める」と明記。2028年度までに実現する方針を打ち出した。
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