東京ガス都市生活研究所がこのほど公表した「都市生活レポート」(2023年7月調査、有効サンプル1200件)によると、リフォームで解決したいことの第1位は「夏の暑さ」(32.3%)で、次いで「光熱費の高さ」(23.3%)、「冬の寒さ」(22.8%)の順となった。さらに実際に行った断熱リフォームについては、「内窓をつけて二重窓に」(53.0%)、「壁に断熱材」(25.0%)、「玄関のドアを断熱性の良いものに交換」(21.0%)の順だった。
リフォームで解決したいことについて、4位以下は「冬の結露」(16.7%)、「間取りの使い勝手」(10.7%)、「(家の外からの)騒音」(10.2%)、「不審者侵入の心配」(9.1%)となっている。
断熱リフォームの認知度については、「自宅で実施したことがある」が8.3%だったほか、「実施したことはないが、内容は知っていた」と答えた人が39.4%となった。一方で「聞いたことはあるが、内容は知らなかった」「聞いたことがない」の合計が半数を占めている。
実際に断熱リフォームを行ったことで解決したことについては、「冬の寒さ」(43.0%)、「冬の結露」(42.0%)、「夏の暑さ」(41.0%)が上位3位となった。光熱費の削減につながったと答えた人も2割程度あった。
「気軽にできる内窓設置を」
物価の上昇などにより、光熱費に対する意識が高まっていることも調査で明らかになっている。毎月の光熱費を把握している人は、今回の調査で全体の81.6%と8割を超え、2008年度調査と比べて14.3ポイント増加した。さらにガス・電気を使用する際に、ランニングコスト(月々の料金)を考慮している人も増えており、「あてはまる」「ややあてはまる」と答えた人が08年は53.8%だったところ、23年では64.5%と10.7ポイント増加した。
東京ガスでは、光熱費削減のための対策として、電力の需要が高まる時間帯に電気の消費を控える「デマンドレスポンス」に参加することに加え、手軽に行える断熱リフォームとして「内窓設置」を推奨。「断熱リフォームの中には大掛かりなものもあるが、気軽にできる断熱リフォームとして、内窓設置をわかりやすく効果を伝えることが有効」と述べている。
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