信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、レンガ積み注文住宅の設計や施工監理を手がけていたケンブリック(東京都世田谷区)が、10月31日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入っていたことが分かった。負債は債権者約56人に対し約4億5000万円。
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同社は2010年設立。東京や神奈川のほか、近郊の別荘地を営業エリアとして、オーストラリアから輸入したレンガを外壁に使用した、レンガ積みの住宅を売りに営業を展開。2014年6月期には年売上高約4億3200万円を計上していた。
しかし、一般住宅に比べて工期と回収サイトが長いことから、厳しい資金繰りを強いられていた。また、材料費や外注費の高騰を背景に受注が減少し、2022年6月期の年売上高は約1億8000万円にダウン。ゼロゼロ融資を活用していたものの、失注となる案件が発生したことなどで借入金の返済のめどが立たなくなり、事業の継続を断念した。
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