リクルートマネジメントソリューションズ(東京都港区)は11月20日、2024年春卒の就職活動を対象にした調査で、内定企業などに応募したきっかけを尋ねたところ、「希望する勤務地で働けそうだから」を理由とした学生が65.7%で最多だったと発表した。同様の設問が設けられた12年春卒以来初めてトップとなった。
各項目について、「多少影響があった」「直接影響している」と回答した学生数を集計した。12年春卒以来トップだった「業界に興味があったから」は、計64.7%で2位に順位を下げた。3位は「製品・サービスに興味があったから」で23年春卒と変わらなかった。
同社は勤務地を重視する傾向が強まる背景について、「想像がつかない進路は避けたい(学生の)心情が表れている」とみている。また、学生優位の「売り手市場」となる中で勤務地などを確約する企業が増加していることも要因と分析。ただ、こうした傾向は、「(業界選びなどの)選択肢を狭めたり、入社後に『本当にこの会社でいいのか』といった不安の要因になったりし得る」(飯塚彩主任研究員)とも指摘している。
調査は24年春卒で就職活動をした大学4年生と大学院2年生の計1117人を対象に、6月末から7月中旬にかけてインターネットで実施した。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。