AQ Group(東京都新宿区)は11月17日、さまざまな事情で高校・専門学校・大学などを中途退学した人や第二新卒者などを、学歴・国籍・職歴などに関係なく採用し、新卒同等の処遇とする「特別採用枠」を新設すると発表した。
コロナ禍以降、経済のさらなる悪化など社会情勢が急変するなか、家庭や周辺環境を理由とした中途退学者などを採用支援することで、やる気のある若者に再挑戦の機会を提供する。対象年齢は15歳~24歳。募集期間は11月~2024年2月まで。在留外国人などにも適用する。
大学を卒業していることが採用の条件になっている企業も多く、何らかの事情で中途退学となったやる気・優秀な能力がある若者は、就職やチャンスに挑戦する機会に恵まれないことも多い。中卒で働き始めた同社の宮沢社長は、自身の経験を踏まえ、社会人で重要なのは学歴だけではなく、本人の挑戦心、向上心であると考え、「特別採用枠」設置を決定。経済的に困難な状況の人には、特別奨励制度なども検討している。
同社は経済不況の中でも業績好調を維持しており、今年度は昨年対比130%の過去最高売上高を達成する水準で推移し、3年連続売上高を更新する見込み。現在、中規模木造建築の取り組みとして5階建て・8階建ての純木造ビルを建築するなど、総合的な事業展開を進めている。新分野、新技術推進のため、優秀な経歴を持つ人材を集める一方で、高卒採用の社員が役員として活躍。ベトナム法人の社長を務める社員も在籍するなど、学歴に関わらず多様な人材を登用し、バランス経営を実施している。
今回新設した「特別採用枠」の「人財」を一から育成し、学歴や性別、国籍に関わらずダイバーシティを推進するバランス経営を通じて、現在の業界課題、社会課題である人財不足への解決策とするとしている。
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