プレハブ建築協会(東京都千代田区)はこのほど、既存住宅を対象とした「2022年度住まい実態アンケート」の調査結果を公表した。今回の調査では、住宅オーナーと接点を持つためのサービスや災害時のフォローに対する満足度などについて調査している。
同調査は築6年~10年の既存戸建住宅のオーナーを対象に実施したもので、回答数は600件。このうち300件は同協会の住宅部会会員会社分の回答。会員が供給した建物(工業化住宅)やサービスへの評価を見える化することで、課題を明らかにしている。
住宅・住宅会社に対する満足度については、「非常に満足」(23.4%)、「満足」(44.3%)を合わせて67.7%となり、市場平均推計(54.2%)よりも高かった。さらに満足度と営業担当者訪問状況や点検実施状況には相関関係があり、訪問の頻度が高いほど満足度が高まる傾向が見られた。
会員専用Webサイト運営に課題
住宅オーナーとの接点を持つためのアフターサービスについて満足度を調べたところ、電話対応は「非常に満足」15.7%、「満足」54.6%、情報誌は「非常に満足」13.0%、「満足」45.6%―となり、過半数が満足していると答えた。一方で会員専用Webサイトは、「ほとんど見ない」が最多で52.7%、次いで「月に1度程度」16.7%、「半年に1度程度」10.7%などと利用者が少なく、「専用サイトがない」との回答も12.3%あった。このため協会では、オーナーとの接点を保ち、コミュニケーションを維持する上でも、専用Webサイトの改善が必要だと分析している。
災害(台風、ゲリラ豪雨、突風、地震)時に得られる安心感については、「非常に安心」(14.0%)、「安心」(48.0%)と答えた人が合わせて過半数となった。さらに実際に被災したオーナーの満足度は、「地震対応」70.2%、「台風豪雨対応」66.8%と、いずれも7割程度となった。中でも台風・豪雨時の音(雨・風)や揺れに対して「安心感がある」との回答が目立った。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。