エヌ・シー・エヌ(東京都千代田区)が11月14日に発表した2024年3月期第2四半期決算は、構造計算数やSE構法出荷数の減少により、売上高は前年同期比8.8%減の42億2000万円、営業利益は同90.3%減の2300万円、経常利益は同96.6%減の800万円、四半期純損失が400万円に。グループ会社の翠豊、MUJI HOUSEの利益損失が響き、過去最高だった前年同期(1億6100万円の利益)から一転して赤字となった。
住宅分野の売上高は25億3500万円(同35.1%減)。SE構法出荷数が前年同期比27.1%減の459棟に落ち込んだ。住宅1棟平均単価は木材相場の下落により5500万円(同10.9%減)となった。第1四半期以降は回復基調となっている。
大規模木造建築(非住宅)分野の売上高は152億2000万円(同167.6%増)と好調。SE構法出荷数は66棟(同57.1%増)と大きく伸びた。グループ会社の木構造デザインで構造計算出荷数が大幅に増えたことも、売上増に貢献した。今後、大型建築物の木造化が進むと予測されることから、プレカット工場との提携などにより大型案件の売上拡大につなげる。
環境設計分野は、木造住宅、集合住宅、非住宅木造物件向けの一次エネルギー計算書の出荷数が2割増となり、売上高が1億2900万円(同27.6%増)となった。下期に向けては、今期からサポート事業を開始した非住宅向け省エネ認定(ZEB認定)の需要増が見込まれる。
通期予想は、下期にグループ会社が黒字転換する予定となっていることから当初計画を据え置き、売上高は90億5500万円(同2.0%減)、営業利益は2億3300万円(同44.7%減)、経常利益は2億3300万円(同48.7%減)、純損失は1億6500万円(同45.4%減)を見込む。
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