東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、主要都市における10月の新築小規模一戸建て(土地面積50㎡以上100㎡未満)の供給動向を発表した。
新築小規模一戸建て住宅の平均価格は、首都圏で前月比0.9%減の5260万円と3カ月連続で下落した。東京都が2.4%減の6254万円と反転下落し、前年同月比も1.7%減とマイナスに振れた。神奈川県は4718万円(0.3%増)、埼玉県は4486万円(3.4%増)といずれも反転上昇。千葉県は4362万円(0.6%増)で2カ月連続上昇した。23区の下落が影響して東京都の下落トレンドが強まっており、3県が上昇したものの下げ幅が拡大した。戸数は全都県で増加。前年同月比でも戸数水準が大幅に高まっている。
都市別では、東京23区が6921万円(前月比2.8%減)と3カ月ぶりに下落に転じ、前年同月比もマイナスとなった。都下は4862万円(0.6%増)と反転上昇。23区では分譲戸数の多い世田谷区や杉並区などでの下落が目立ち、都下では割安な分譲が増加している。横浜市(1.3%減)は2カ月連続で下落し、川崎市(3.7%増)は反転上昇。相模原市(1.9%減)、千葉市(5.3%減)はいずれも2カ月連続下落し、さいたま市(3.1%)は上昇に転じた。
近畿圏は、前月比3.3%増の3929万円と反転上昇した。大阪府は3784万円(3.1%増)で反転上昇。兵庫県は4416万円(2.2%増)、京都府は3792万円(1.7%増)と、いずれも2カ月連続で上昇した。主要3府県すべてで価格が上昇し、分譲戸数が増加している。都市別では、大阪市が4237万円(3.9%増)と反転上昇。堺市も3791万円(6.8%増)と上昇に転じたが、前月からの反動で戸数が34.0%減と大きく減少した。神戸市は4926万円(6.7%増)と連続上昇、京都市は3926万円(2.5%増)と反転上昇した。
中部圏は、前月比0.2%減の3900万円と反転下落した。愛知県は4038万円(1.3%増)と3カ月連続で上昇。分譲戸数は前月比15.0%増となったが、前年同月比はマイナスが続く。名古屋市は4215万円(3.4%増)と3カ月連続で上昇し、分譲戸数は5カ月ぶりに前月比プラスとなった。
10月は、近畿圏・中部圏の主要都市で平均価格が軒並み上昇。神戸市と名古屋市以外で平均土地面積が拡大しており、価格に影響したとみられる。分譲戸数は3圏域すべてで大きく増加した。
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