東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、10月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏が反転上昇、近畿圏は反転下落、中部圏は3カ月連続上昇した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比5.2%増の3990万円と反転上昇した。東京都が6622万円(16.4%増)と大きく上昇。神奈川県は4015万円(3.2%減)と5カ月連続下落し、前年同月比も5.5%減とマイナスに転じた。物件は築浅化しているものの価格の下落が続いている。千葉県は2740万円(1.9%増)と反転上昇、埼玉県は2822万円(1.9%減)と反転下落した。東京都の2ケタ増がけん引し、首都圏全体が上昇に転じた。
都市別では、東京23区が1億2723万円(22.4%増)となり、2014年4月の集計開始以降最高価格となった。新宿区・目黒区などの複数の高額事例により、平均建物面積も拡大している。都下(2.6%増)、横浜市(8.9%増)は反転上昇。川崎市(8.8%減)は連続下落し、8カ月ぶりの4000万円台になった。相模原市(14.7%減)、千葉市(7.9%減)、さいたま市(4.3%減)はいずれも反転下落した。
近畿は下落、中部は3カ月連続で上昇
近畿圏は、前月比0.9%減の2848万円と反転下落した。大阪府は3.8%増と反転上昇。京都府は0.5%減と反転下落した。兵庫県は4.9%減と反転下落し、全体の水準を下げた形となった。都市別では、大阪市が30.8%増の5095万円と、前月からの反動で大きく上昇。堺市(5.8%増)は2カ月連続上昇、神戸市(5.3%増)、京都市(5.0%増)は反転上昇し、主要都市すべてで上昇した。
中部圏は、前月比2.4%増の2567万円と3カ月連続上昇した。愛知県は1.3%減の3031万円と反転下落したが、平均築年は前月比・前年同月比ともに2年以上築浅化している。名古屋市は11.4%減の3656万円と反転下落し、前年同月比も4.1%減とマイナスに振れた。
宮城県は、前月比10.3%増の2728万円と大きく反転上昇し、前年同月比も7.7%増とさらに水準を高めた。仙台市は12.0%増の3559万円と2カ月連続上昇。前年同月比も16.6%増と大きく水準が高まった。
福岡県は、前月比3.1%増の2502万円と2カ月連続で上昇。前年同月比は0.4%減となったが、2020年10月の水準(2512万円)も高い。福岡市は、前月の反動から15.7%減の3815万円と反転下落した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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