パナソニック ホームズ(大阪府豊中市)は11月9日、同社の全館空調システム専用HEPAフィルターを備えた装置で空気を循環浄化させた場合に、ウイルス感染価の低減効果があることを確認したと発表した。9月に行った実証試験で確認された。
実証試験では、日本繊維製品品質技術センター(QTEC、東京都港区)と共同で、インフルエンザウイルスを浮遊させた単室空間における低減効果を、3水準の相当換気回数(0.5・2.0・3.5回/h)と比較。HEPAフィルターで空気循環浄化されたウイルス感染価の低減は、一般的な換気で希釈され得る理論値よりも大きく、相当換気回数が増えるほど効果が大きくなることがわかった。
同社の全館空調システムは、専用エアコン1台で非居室空間も含めた全館を換気・空調するシステム。0.3μmの微粒子を99.97%以上捕集できる高性能な「HEPAフィルター」で室内を循環する空気を浄化している。今回の結果から、「HEPAフィルター」搭載の全館空調システムは、ホコリ、花粉、PM2.5の捕集に加え、一般的な換気より室内のウイルス低減効果が期待できると確認できたとしている。
同社は2月・6月の実証試験にて、専用HEPAフィルター単体で、新型コロナウイルスおよびA型インフルエンザウイルスを99.98%以上捕集することを確認済み。
今後もさらに研究を進め、住宅規模の空間における効果検証を行うとしている。
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