不動産流通経営協会がこのほど実施した「2023年マンション購入と結婚・出産に関する調査」によると、マンション購入者の婚姻率は「50㎡未満」のマンション購入者で77.7%、「50㎡以上」で91.4%、子あり率は「50㎡未満」で58.0%、「50㎡以上」で70.3%となるなど、マンションの購入が結婚・出産といったライフイベントに影響していることが分かった。
同調査は、2000~2020年の間にマンションを購入した人を対象に実施したもので、回収は2912サンプル。調査期間は2023年8月30日~9月4日。
結婚の時期とマンション購入の関係を見てみると、「50㎡以上」の8割が購入前に結婚。購入後に結婚したのは11.2%だった。「50㎡未満」は約半数が購入前、26.5%が結婚後に購入している。さらに20代に限って見てみると、マンション購入後に出産した人の割合が34.6%と高かった。このうち45.6%は「50㎡未満」のマンションを購入している。
家の購入と結婚・出産との関係についての意見では、「子どもがいるなら賃貸よりも持ち家の方が良いと思う」と答えた人が全体の53.4%を占め、特に20代では62%と高い割合になっている。他に、「結婚しているなら賃貸よりも持ち家の方が良いと思う」(59.4%)、「持ち家なら安心して子どもを作れると思う」(59.4%)と答えた人も、20代では多かった。
実際にマンションを購入したタイミングについては、「結婚と同時かその前後」が27.8%で最多。続いて「転勤したとき」14.1%、「賃貸住宅の更新時」が13.9%となっている。住宅を購入した理由については、「家賃を払い続けるのはもったいない/持ち家の方が月々の支払いが安くなるから」20.8%、「子どもが増える・成長するなどして、もっと広い家に住みたかったから」19.2%、「持ち家の方が住宅の質が良いから/住宅の質を高めたいから」18.3%―などが上位を占めた。
また、未購入者のうち4割弱は「購入意向がある」と回答。そのうち4割は「50㎡未満」の購入意向があった。今後、住宅を購入したいタイミングについては、「退職・リタイアしたとき」20.0%、「賃貸住宅の更新時」15.3%、「結婚と同時かその前後」13.3%、「子どもの幼稚園・保育園の入園から小学校に入学するまで」12.6%などとなっている。
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