【ハノイ時事】ベトナム天然資源・環境省などは7日、ハノイで環境に優しい冷房をテーマにしたワークショップを開いた。有識者らは会合で、ベトナム当局に対して季節に応じたエアコンの省エネ比率など最低エネルギー消費効率基準(MEPS)のルールづくりを進めるよう提言した。8日付のベトナム・ニュース紙が報じた。
有識者らは環境に優しい冷房プログラムにおいて、エアコンや冷却装置、冷媒、カーエアコンの最低エネルギー消費効率基準を策定することを促した。コンサルタンシー・コンソーシアムのシュクラ氏は、R290、R717といった環境に優しい冷媒への移行を推進するよう提案。適切な監視と検証を伴った政策を講じ、確実に環境に優しい冷媒に転換するよう注文した。
会合は、環境に優しい冷房プログラムの策定に向けた調査・研究の技術支援の一環。天然資源・環境省気候変動局が東南アジア・エネルギー・トランジション・パートナーシップの協力を得て開いた。環境に優しい冷房に関する認識を高めつつ、人材育成も行う必要性が指摘された。革新的な技術に関する研究開発、国際協力を推進するよう求める意見も出た。
気候変動局によれば、技術支援を通じて、ベトナムの冷房部門の現状評価を行う調査を進める。利用可能な技術や市場の状況、国内外の政策に関する情報共有などを行う。
エネルギー消費効率が高く、二酸化炭素(CO2)排出量を抑えた技術への転換を促し、節電効果を高める国の冷房プログラムの策定に向けた提案が示される見通し。今回の技術支援プログラムは2023年3月から24年2月にかけて展開されている。
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