内閣府が11月8日公表した9月の景気動向指数(2020年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比0.1ポイント上昇の114.7で、2カ月連続の改善となった。米国や欧州連合(EU)、アジア向けの輸出数量がいずれも増加したことが主因。基調判断は「改善を示している」に据え置いた。4月以降、6カ月連続の判断となる。
一致指数では、速報値段階で反映させた8系列の経済指標のうち3系列がプラスに寄与した。普通乗用車など自動車の生産も伸びた。一方、クレーンといった建設用機械など投資財の出荷が減少し、足を引っ張った。
数カ月先の景気を示す先行指数は0.5ポイント低下の108.7で、2カ月ぶりに悪化した。製造業を中心に新規求人数が減少したほか、消費者心理の明るさを示す消費者態度指数の悪化もマイナスに寄与した。
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