総務省は11月7日、2023年の「家計調査報告」(9月分)を公表した。これによると1世帯(2人以上)あたりの消費支出は28万2969円で、物価水準の変動の影響を除去した実質で前年同月比2.8%減少。7カ月連続でマイナスとなった。
このうち住居に関わる支出は1万6339円で同11.2%減となり、2カ月ぶりの減少。前月比では3281円の減少となっている。内訳は、「家賃地代」が同8.2%減の7752円、「設備修繕・維持」が同13.0%減の8587円。「設備修繕・維持」のうち、「設備材料」が同16.7%減の3110円、「工事その他のサービス」が同10.4%減の5477円となっている。
住居以外の費目では、「被服・履物」が同18.3%減の6417円、「家具・家事用品」が同14.7減の1万1517円と大幅に減少した。逆に増えたのは、「交通・通信」(自動車関係費・交通)の4万6647円(同12.4%増)、「光熱・水道」の1万8860円(同0.5%増)。自動車関係の支出は、半導体不足緩和による生産回復が影響したものと思われる。光熱費関係の支出は猛暑の影響によるもので、電気代が同10.6%増えている。
一方、1世帯当たりの実収入は48万7499円で、名目では同2.4%の減少。物価水準の変動の影響を含めた実質値でも同5.8%の減少となった。持ち家率は実数で86.5%となっている。
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