厚生労働省が11月7日公表した「勤労統計調査」(2023年9月分結果速報)によると、建設業(事業所規模5人以上)の月間現金給与総額は36万5962円で、前年同月と比べて1.7%増加した。このうち決まって支給される所定内給与は同2.3%増の33万1271円だったが、残業手当や休日出勤手当などの所定外給与は同1.5%減の2万5102円、特別に支払われた給与は同7.7%減の9589円となった。一方、全産業平均では物価高に賃金の伸びが追い付かない状態が続き、さらなる賃上げが求められている。
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建設業のうちパートを除く一般労働者の給与総額は37万9550円(同1.2%増)。内訳は、所定内給与が34万3210円(同1.9%増)、所定外給与が2万6375円(同2.5%減)、特別に支払われた給与が9965円(同8.5%減)だった。
一方、全産業の月間現金給与額の平均は、同1.2%増の27万9304円。このうち一般労働者が36万3444円(同1.6%増)。全産業の給与額(名目賃金)は引き続き上昇傾向にある。実質賃金は物価高の影響で、前年同月比2.4%減と18カ月間マイナス傾向が継続。ただし前月比では0.4ポイント増となり、やや改善が見られる結果となった。
全産業の月間総実労働時間の平均は136.8時間で、前年同月と比べて0.3%減少。所定外労働時間は同2.0%減の10.0時間となった。全体的に総労働時間が減少する傾向がある中で、建設業の労働時間は増加傾向にあり、総実労働時間は同1.8%増の168.2時間。所定外労働時間(残業・休日出勤など)は同2.9%増の14.2時間、出勤日数は同0.3%増の20.5日となった。パートを除く一般労働者の総労働時間は172.5時間で同1.3%増加。所定外労働時間は14.9時間で同2.1%増加した。
全産業の労働者数は5254万4000人で、前年同月と比べて1.9%増加。このうち建設業は278万人で同1.1%増加した。建設業の入職率は0.73%で同0.33ポイント減少。離職率は0.94%で同0.15ポイント減った。
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