AQ Group(東京都新宿区)はこのほど、中大規模木造プレカット技術協会と共同で実施する、木造マンションや木造ビルを全国に普及するプロジェクトが、「中大木造建築普及加速化プロジェクト事業」に採択されたと発表した。
カーボンニュートラル社会の実現、循環型地域社会の構築に向け、建築物のさらなる木造化が求められるなか、日本住宅・木材技術センターと木構造振興は、国土交通省・林野庁の連携のもと「中大木造建築普及加速化プロジェクト事業」を実施。AQ Groupの「在来軸組構法の4階建て木造への拡張プロジェクト」は、住宅用一般流通材を用いた構法とそれを実装するための部材供給等の枠組みを提案するもので、コストや施工性等で高い競争力を有し、地域の設計者・施工者の間で広く展開を目指す観点から採択された。
同社が行ってきた「5階建て木造ビルの実物大耐震実験などの実証実験」や、川崎展示場の「5階建て純木造モデルハウス」、「8階建て純木造ビル」の新社屋(埼玉県)で培った技術を同事業に活用、展開していく。今後、木造マンションや木造ビルを建築するための環境整備や講習会を実施し、中規模木造建築の普及を本格化する。
同社は、木造中層ビル建築を実現するプロトタイプとして「普及型純木造ビル」を開発し、日本の街並みに木造建築を復興する「Re:Treeプロジェクト」を推進している。中規模木造建築の普及には、国内で最も普及している「木造軸組工法」をベースに、住宅のプレカット技術や一般流通材を活用した、地域のゼネコンや工務店が設計施工可能な「普及型」の開発が重要との考えから、「普及型純木造ビル」を展開。全国にノウハウが広がることで、地域ゼネコン・工務店、木材加工会社などが中規模木造建築の市場に参入できるとしている。
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