床面を適度に暖め、簡易に全館暖房の環境がつくれる床下エアコン。実は水害の復旧時にも活躍します。水害リスクを踏まえた床下エアコン採用時の注意点と復旧時の活用方法についてQ&Aにまとめました。設計した住宅の水害復旧に携わった、西方設計の西方里見氏への取材をもとに、ケンジと松太郎の対話形式で構成しています。
取材協力:西方設計・西方里見
Q.水害リスクの高い地域で床下エアコンは避けるべき?
A. 床下エアコンは復旧時の床下乾燥に非常に有用。室内機は浸水しても故障しづらいため、被害を抑える設置や維持管理上の対策を取った上で採用する。室外機は浸水を避けるために高い架台に載せたい
ケンジ 昨今は水害のニュースが目立つな。
松太郎 10年間で96.8%の市町村で水害が発生しているからね。新築時にハザードマップを見て、浸水対策を組み込むことが重要だ。
ケンジ 設備関連も対策が必要だな。給排水のほか空調や換気設備を床下に設置することもある。その辺りはどう対応すべき?
松太郎 まずは盛土などで1階床の嵩上げを考える。その上で床下設置のCD管やさや管、換気ダクトなどは基礎底盤に転がすのではなく、金物などで吊って浮かせて固定する。
ケンジ 床下エアコンの採用に関してはどう? 浸水のリスクがある地域では避けるべきかな。
松太郎 リスクの大きさによるね。というのも床下エアコンは復旧時に床下を乾燥させるのに非常に役立つんだ。
ケンジ それを考えると・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー11月号(2023年10月30日発行)LAN・Wi-Fi・IoT etc…設備・家電[超]ネットワーク化術』(P.56〜)でご覧ください。
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