高断熱住宅は能力的にはエアコン1台で全館冷暖房が可能ですが、工夫が必要です。快適な環境をつくるためのポイントをQ&Aにまとめました。独自の冷暖房方式で注目を集めるラファエル設計の神長宏明氏への取材をもとに、ケンジと松太郎の対話形式で構成しています。
取材協力:ラファエル設計・神長宏明
Q. エアコン1台で全館冷暖房を行うコツは?
A.Q1.0住宅レベル3(UA値0.3、Q値1.0前後)、C値0.4以下の躯体性能が前提。その上で循環ファンで各室の空気を引っ張り、気密化した階間を介してエアコンの吸い込み口まで運ぶ。各室のリターン口の確保が非常に重要え
ケンジ 温暖地に建つ延ベ床面積35坪程度の木造住宅の場合、HEAT20のG2の断熱性能(5地域)があれば、能力的にはエアコン1台で全館空調ができるな。
松太郎 そうだね。ただし、暖気は下から上、冷気は上から下に移動するから実際には床下に暖房用、小屋裏に冷房用エアコンなど2台設置が多い。
ケンジ エアコン1台でまかなうには、床下エアコンの場合は冷房時に2階へ冷気を送り、逆に小屋裏エアコンの場合は暖房時に暖気を1階に送る必要があるわけだ。ダクトやファンが必要だな。
松太郎 仕組みが複雑にならないように、ダクトを短く、ファンの能力も抑えたいね。それには付加断熱をして空調負荷を下げるとよい。負荷が減るとエアコンの使用電力量が抑えられる。
ケンジ 気密性能はどうなの?
松太郎 重要だ。C値0.4以下にして計画換気を機能させれば・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー11月号(2023年10月30日発行)LAN・Wi-Fi・IoT etc…設備・家電[超]ネットワーク化術』(P.43〜)でご覧ください。
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