タカラスタンダード(大阪市)が11月1日に発表した2023年3月期第2四半期(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比4.2%増の1146億9600万円と、前期に続いて過去最高を更新。都市部を中心にリフォーム向け、新築向けで売上を伸ばしたが、価格改定が遅れたことから当期の販管費増を吸収できず、営業利益は同12.8%減の53億600万円となった。経常利益は同13.9%減の54億9900万円、四半期純利益は同6.7%増の44億3000万円。純利益増は投資有価証券の売却によるもの。
他に営業利益減の要因として、鋼板、ステンレス、樹脂原料などの原材料費の高止まりや、成長事業への人財投資、DX人材の獲得・育成などへの投資、物流費の増加などを挙げている。
住宅設備関連事業の売上高は1145億6400万円(同4.2%増)、営業利益は51億8900万円(同13.0%減)。このうちキッチンの売上は、価格改定の効果もあり680億円(同3.4%増)を達成。新築では木製システムキッチン、リフォームではホーローシステムキッチン「レミュー」「トレーシア」の拡販が進んだ。浴室は、リフォームを中心にシステムバス「グランスパ」の売行きが好調で、売上高は285億2600万円(同8.7%増)となった。洗面化粧台の売上高は129億7800万円(同5.1%増)。リフォームでホーロー洗面化粧台「エリーナ」「ファミーユ」の売上が伸長した。
市場別では、新築戸建が343億円(構成比29.9%)、新築集合が344億円(同30.0%)、リフォームが406億円(同35.5%)となった。
通期は前回予想からの変更はなく、売上高は2353億円(同3.5%増)、営業利益は141億円(同28.9%増)、経常利益は145億円(同26.2%増)、純利益は95億円(同12.9%増)。3Qで価格改定効果が発現されるとの期待から増収増益を見込む。
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