木材利用推進中央協議会(東京都千代田区)はこのほど、木材の利用推進・需要拡大のための活動の一環として1993年から実施している「木材利用優良施設等コンクール」の今年度の受賞作品を発表した。各大臣賞や林野庁長官賞、審査員特別賞などの特賞14点と、優秀賞41点が決定した。10月30日に表彰式を木材会館(江東区新木場)にて実施する。
内閣総理大臣賞には、岡山大学共育共創コモンズ(OUX:オークス)(岡山市)が選ばれた。木材業者の協働による延床面積 824.51㎡、CLTパネル工法の施設で、地域の産業活性化に向けてCLTを壁、梁、床、屋根で活用。スパン18mの大空間や1、2階で自由なパネル配置を実現するなど、CLTの空間構造の可能性を拡張した。
建物の仕組みが見えるよう、可能な限り構造部材をあらわしとしている。施工期間中から現場見学会やマスコミへの現場公開を行うとともに、竣工後は学会誌に発表するなど情報を発信し、木質建築およびCLT建築の普及に貢献。設計・施工は清水建設が担った。
その他、各大臣賞は以下の通り。
▽農林水産大臣賞「小鹿野町役場」(埼玉県小鹿野町、設計:香山建築研究所/施工:大成・高橋特定建設工事共同企業体)
▽文部科学大臣賞「中津川市立福岡小学校」(岐阜県中津川市、設計:石本建築事務所/施工:中島・岡山特定建設工事共同企業体)
▽国土交通大臣賞「徳島県新浜町団地県営住宅2号棟」(徳島県徳島市、設計:内野・島津・カワグチテイ設計共同体/施工:亀井組グループ)
▽環境大臣賞「水戸市民会館(泉町1丁目北地区再開発ビル)」(茨城県水戸市、設計:伊東豊雄建築設計事務所・横須賀満夫建築設計事務所 共同企業体/施工:竹中・株木・鈴木良・葵・関根特定建設工事共同企業体)
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